クレープ

クレープは織物の表面に細かい波状の凹凸がある織物の総称です。和服の縮織（ちぢみおり）もその種類に相当しており、クレープ・デジン、クレープ・ジョーゼット　楊柳クレープなどがあります。凹凸のある繊維構造によって、縦方向にシワが入ります。シワ感があるため、軽い素材でありながら、しっかりとした立体感がもてます。また、表面の凹凸で空気を含んでいる為、ドレープ感があり、体にそって優雅でやわらかい着心地があります。クレープ生地は、薄くて柔らかく、軽い素材です。糸をよく撚り合わせることで、繊維が密集し、しっかりとした強度を持ちます。そのため、織り方によっては、軽くて通気性が良く、肌触りが良い生地に仕上がります。生地表面の見え方は、凹凸によって光沢が変化し、色味が深く美しい表情を持ちます。また、織り上がった生地に染色することで、生地表面の凹凸が色の濃淡を生み出し、独特の表情が生まれます。ただ、シワ感やドレープ感を出すために、縮絨加工や荒織り加工を施す場合があります。そのため、洗濯時には縮みやすく、取り扱いには注意が必要です。クレープ生地は、華やかで上品な印象を与えるため 、フォーマルなアイテムやドレスなどにもよく使われます。