テクノファイン TF650
テクノファインTF650

“吸汗速乾”とは、文字通り「汗を吸い、乾きが速い」生地のことです。

シャツや肌着、トレーニングウェア、医療用の帽子やアウターの内生地、寝具などにもよく使われています。

吸汗速乾の生地で作られた服は、蒸し暑さや激しい運動後の汗を吸いとってくれるので、すぐに乾いてベタつき知らず。いつでもサラサラ快適です!

1.吸汗速乾(吸水速乾)生地とは?

吸汗速乾(吸水速乾)の生地の多くは、ポリエステルの素材が多く、ポリエステルの「吸水しにくく、乾きやすい性質」に、それぞれ固有の「吸水性」を合わせて作られています。

天然繊維は吸水性能は高いのですが、乾くのに時間がかかります。化学繊維のナイロンは、熱に弱く、吸水性はあっても、高温のアイロンが使えない。レーヨンは洗濯で縮んでしまい、かつ乾きが遅い。吸水性のある生地はそれぞれに扱いにくい点があって、なんとも悩ましいのです。
それに対して、ポリエステルは、水に濡らしても縮みにくく、すぐに乾いて、熱にも強い、安定した化学繊維です。アパレル素材としても扱いやすく、吸水性を持たせれば良いことずくめ。用途も幅もさらに広がります。吸汗速乾の繊維にポリエステルが多いのはそのためです。

2.吸汗(吸水)速乾生地の仕組みと性能、メーカーや商品の違い

吸水性を持たせる2つの仕組み

吸水機能を叶える2つの仕組みをご紹介します。

1.繊維の断面を変えて(異形断面)、繊維と繊維の間に隙間ができるようにする

2.毛細管現象を利用して吸い上げる、フィールドセンサー

1.繊維の断面に工夫をして(異形断面)、繊維と繊維の間に隙間ができるようにする

旭化成株式会社と帝人フロンティア株式会社が開発した『テクノファイン』は特殊構造繊維とも呼ばれ、扁平したW型の異形断面のポリエステル糸です。水分の吸収速度は通常のポリエステルの2倍(バイレック法による)。乾燥速度は通常のポリエステルの5分の3程度(コットンの半分以下)。汗を素早く吸収し、拡散する高い機能がわかります。
テクノファインにはTF650とTF750がありますが、他のメッシュ商品に比べてどちらも程よい厚みがあります。

TF650はなめらかな手触りと、細かなメッシュが特徴。スポーツウェアにも使われています。
TF750はメッシュ穴が大きく、その分TF750よりも通気と乾きが早く、同じスポーツウェアでも、ゲームベスト(ビブス)などに良さそうな素材です。

どちらも柔らかく、滑らかで優しい手触りですので、スポーツウェアやワークウェアだけでなく、肌着、内生地、寝具、ベビー商品などの商品素材にもご検討いただきたい生地です。

画像出典元|旭化成アドバンス株式会社「TECHNOFINE®

また、同じような機能を持つ生地には、『ソアスター』や『Cool maxシリーズ』『T/C鹿の子』もあります。それぞれ特徴的な形状の異形断面の繊維で作られた、吸汗(吸水)速乾性のある生地です。

▼テクノファインTF650
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00004326

▼ テクノファインTF750
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00004327

ソアスター®メッシュSAS717/SAS817

SAS717

KBセーレン株式会社開発の「ソアスター®」は、「ソアリオン®︎YC」を使用した、吸水(吸汗)性、速乾性に優れた生地です。また、ソアリオン®︎YCを使用したソアスター®SAS817は、肌にふれると熱が生地に移動する「接触冷感」機能があり、サラサラとひんやりが同時に得られる、冷感素材です。

『ソアリオン®︎YC』は特殊構造繊維とも呼ばれ、Y型異形断面のフィラメント構造を持つポリエステル糸です。肌の水分と熱を素早く吸収して拡散する機能を持っています。

ソアスター®メッシュSAS717は細かなメッシュ。伸縮性はあまりありませんが、さらりとした手触りが心地よい生地です。
ソアスター®メッシュ SAS817はジャージーメッシュの模様が独特。伸縮性もあり、柔らかな手触りで、直接肌に触れる衣類にもおすすめです。

カラーバリエーションは近似ですが、メッシュの違いで色味が異なります。詳しくは商品ページでご確認ください。

※ソアスター®はKBセーレン株式会社の登録商標です。

▼ソアスター®メッシュSAS717
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00005564

▼ ソアスター®メッシュSAS817
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00005565

クールマックス®CX3000/CX4000/CX5000

『クールマックス®︎』は、アメリカのライクラ社が開発した機能繊維です。異形断面が汗や水分を吸収して、汗をかいてもサラサラ。素早く蒸散させることで、ベタつかず、ドライな手触りが得られます。

CX3000はメッシュ穴が生地部分よりも広く、やや網感がある分、通気の良さは格別です。

CX4000はCX3000の半分くらいのメッシュ穴サイズで、シャリ感のある手触り。夏用のトレーニングウェアの裏地などにはもってこいの生地です。

CX5000は3種の中では一番メッシュが細かく、滑らかで薄いとろみ感のあるニット生地風です。軽くて手触りが優しいので、トレーニング用の肌着に使用すると着心地が良く喜ばれそうです。
※COOLMAX® (クールマックス®)はThe LYCRA Companyの商標です。

▼ クールマックスCX3000
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00004376

▼ クールマックスCX4000
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00004377

▼ クールマックスCX5000
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00004378

それぞれの違いや詳細をお知りになりたい場合は、お気軽にお問い合わせください。

T/C鹿の子

コットンとポリエステルの「セオα」を交編した「ポリエステルの速乾性」と「コットンの吸汗(吸水)性」の両方を備えた生地です。

硬めのドライタッチで、夏に嬉しいサラサラ感。シルケット加工を施しているので表面に光沢があり、ポロシャツなどのカジュアルウェアにお使いいただくと、リッチな存在感のある仕上がり。カジュアルからスポーツウェア、ワークウェアにも使いやすい色展開です。

詳しくは商品ページをご確認ください。

▼ T/C鹿の子
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00005969

2.毛細管現象を利用して吸い上げる

画像出典元|東レ株式会社「フィールドセンサー®︎」

「毛細管現象」を利用して水分を吸い上げ、移動させる。

この仕組みを利用しているのが、東レの『フィールドセンサー®︎』です。

太さの違う糸を編んで2〜3の層を作り、毛細管現象を利用して、太い繊維から細い繊維へと、一方向に移動拡散させ、汗を多量に吸水、すばやく乾燥させます。

フィールドセンサーは、スポーツウェアやシャツ、和装の肌着にも使われています。洋装よりも脱ぎ着がしにくい和装での採用は、フィールドセンサーが持つ吸汗性(吸水性)・速乾性の本気度がおわかり頂けるかと思います。

▼フィールドセンサー®︎ ストレッチメッシュ
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00004385

▼ フィールドセンサー®︎ メッシュ
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00004332

▼ フィールドセンサー®︎ 起毛トリコット
https://trimpark-shimada.com/product/detail/00007201

吸汗(吸水)速乾機能のある生地は種類が多く、全てご紹介しきれないほどご用意しています。どれも個性と特徴のある生地ばかり。機能もさることながら、手触りや柔らかさ、メッシュの大きさや生地目の模様など、選び方によって表現も大きく変わります。


お問い合わせいただければ、用途やイメージに合わせて最適な商品をご提案することも可能です。ぜひご利用ください!

≪おすすめ吸汗(吸水)速乾商品のご紹介≫

テクノファインTF650
テクノファインTF750
ソアスター®メッシュSAS717
ソアスター®メッシュSAS817
クールマックスCX3000
クールマックスCX4000
クールマックスCX5000
T/C鹿の子413
フィールドセンサー®︎ストレッチメッシュT474
フィールドセンサー®︎メッシュT431
フィールドセンサー®︎起毛トリコットT926

▼吸汗速乾商品一覧
https://trimpark-shimada.com/product/dry